Bloodborne考察(想見者うー)

Bloodborneの考察(ブラッドボーン/ブラボ)

聖歌隊と偽ヨセフカの考察


はじめに

医療教会は教会を二分する上位会派に分かれる。今回の記事は医療教会とその上位会派である聖歌隊とメンシス学派について考察したいと思います。


★医療教会

・瞳を得る為に血の探求をしている。その詳細は神の聖体(血)を拝領(輸血)する事である。上位者(神)の爪の垢を煎じて飲む行為

・上位会派で二分化されているが、それ以前は処刑隊と言われていた


○ビルゲンワースとの違い

ビルゲンワースは"純然たる知の探求者"である

・瞳を得る為に知の探求をしている

・知→血へ探求がシフトしていった


聖歌隊

●目的

ローレンスの行なっていた拝領の後継者、かつてビルゲンワースの実験(拝領)によって生まれたロマ(聖体※2)から"高次元暗黒に宇宙を見て"宇宙にこそ瞳があるとしました。

■イズの聖杯

聖歌隊」によれば、イズの地は宇宙に触れている 故に上位者たちは、かつて超越的思索を得たのだと

・超越的思索=瞳

・上位者は宇宙によって瞳を得ていると解釈


☆まとめ

聖歌隊は宇宙(瞳)の探求者です。


●出時

聖歌隊は孤児院(実験棟)にいた孤児達から結成されていて「孤児」とはかつて処刑隊がカインハーストから連れて帰ってきた"カインハーストの孤児達"と推考します。カインハーストは教会(処刑隊)が引き金となって滅びましたが、その終に教会はカインハーストの末裔達によって侵食されていた。と皮肉が効いていますね。


■孤児院の鍵

聖歌隊」の生所、孤児院の扉の鍵  大聖堂の膝元にあった孤児院は、かつて学習と実験の舞台となり 幼い孤児たちは、やがて医療教会の密かな頭脳となった  教会を二分する上位会派、「聖歌隊」の誕生である


☆紐付けの材料

●偽ヨセフカ

偽ヨセフカは感覚麻痺の霧の製造方法を知っていて使用してきます。さらに聖歌隊の特別な力とされる彼方への呼びかけを使用してきたり、治験により患者を星界の使者へと変態させてしまえる事から聖歌隊が所有するエーブリエタースの血(聖体※4)を使っている事が分かります。以上の事から聖歌隊でありカインハーストの貴い一族だという事が分かります。


■感覚麻痺の霧

カインハーストの血の狩人たちが用いたといわれ その製法も、かの城の貴い一族にのみ伝わっている


■彼方への呼びかけ

医療教会の上層「聖歌隊」の秘儀の1つ  かつて医療教会は、精霊を媒介に高次元暗黒に接触し 遥か彼方の星界への交信を試み、しかしすべてが徒労に終わった  すなわちこれは失敗作だが、儀式は星の小爆発を伴い 「聖歌隊」の特別な力となった。まこと失敗は成功の母である


○補足

・ミコラーシュが聖歌隊でも無いのに彼方への呼びかけを使える理由について、"かつて医療教会は"という文から、彼方(失敗作)は教会が二分化されるよりも前に得られた力であり、それを知っているミコラーシュは教会設立以前から教会と深い関わりを持っていた人物である事が推考出来ます。つまり、ローレンスらと同期。

また、秘匿されているゴースについて知っている事からもこれらは補完出来ます。

・彼方への呼びかけ=失敗作=実験棟の失敗作が見せた宇宙

・劇中で明確に表現されている精霊は軟体生物の事である。しかしそれには色々な種類がある事も明示されている。


●星の子

赤い月の出現後、アリアンナは星の子を出産します。アリアンナはその身に纏っているドレスからカインハーストの血脈だという事が推考でき、星の子が落とすへその緒の香文には「穢れた血が神秘的な交わりをもたらした」とあります。

聖歌隊の住まいである聖堂街上層にはこれと同じ星の子が無数に点在しています。星の子が穢れた血と神秘的な交わりによって産まれるとするならば、聖堂街上層にはカインハーストの血脈達が沢山居た事になります。

星の子は産後に生みの親を見つめる習性がある様に見え、上層の星の子は全てエーブリエタースの方角を見つめて居ます。この星の子らの親がエーブリエタースであるとするならばそれを所有するのは聖歌隊ですから穢れた血を持つ人間にエーブリエタースの血を輸血したのは聖歌隊である事が分かります。

そして劇中、聖歌隊と思しき人間もカインハーストの血脈達も聖堂街上層には誰1人として居ません。居るのはエーブリエタースの血を拝領する事によって変態した無数の星界の使者達だけです。

以上の事から穢れた血を持つ人間達とエーブリエタースの血を(聖体※4)持つ人間達は同一の人物達である可能性が推考出来ます。

アデーラはアリアンナと同じ血の聖女ですがアリアンナと違い、星の子を妊娠しませんでした。この2人の違いは元々特別な血を持って居たか調整によって手に入れたか、先天的に血の聖女になったのか、後天的に血の聖女になったのかの違いです。そしてアリアンナは先天的に聖女の血を持って居た事から、上層に居た聖歌隊達も先天的に特別な血を持って居た者達、即ちカインハーストの血脈達だと分かります。


○補足

・星の子らは全て同じ方向を向いていてエーブリエタースの方角を向いている

・アリアンナの赤子はアリアンナを見つめている

この事から星の子は産みの親を見つめる習性があるのではないか?と推測する事が出来ます。

・穢れた血はカインハーストの血脈の事

・エミーリアの居た大聖堂の2階にも1人星の子が居る

・聖堂街上層に居た脳喰らいについての考察は獣化のメカニズムにて詳細を書いているが、ここで簡単に述べると出自は星界の使者と同じエーブリエタースである


●カインの流血鴉

カインの流血鴉はカインの鎧を身に纏い、千景と教会の連装銃を持っている狩人です。さらに、古い狩人の遺骨を使ったり感覚麻痺の霧を使います。そして何故か医療教会の長である教区長エミーリアの死後に大聖堂に居ます。

この事を全てまとめると、カインハーストの貴い一族であり、アンナリーゼに仕える近衛騎士であり、教会の狩人であり、出自はごく最近の人間である事が分かります。一見するとちぐはぐの様に見えますが、「聖歌隊がカインハーストの孤児である」と仮定するならば何1つ矛盾する事はありません。

エミーリアの居た大聖堂と星の子がいたテラス(2階)は、聖歌隊の住まいである聖堂街上層と繋がっています。そして流血鴉は鴉羽のマントを着ています。特にマントは鳥葬(弔い)の意味が込められた象徴となっている様です。


○補足

テラスの星の子は下(大聖堂)を見つめていたとも取れる事から、エミーリアが産んだ子である可能性が示唆される。それ(星の子出産)によってエミーリアは獣化したとも解釈(妄想)出来る。教区長程の人間が獣化するとはそれ相応の出来事があったはずだ。

また、そう仮定するとエミーリアもまたカインハーストの血脈であると推考出来る。

全ては仮定から生まれた仮定にしか過ぎないのだけれど


■鴉羽のマント

 狩人狩りがその姿を鴉に擬すことは、鳥葬の意味があるという。特に鴉羽のマントは、その象徴となっている。

最初の狩人狩りは、異邦人であり、冒涜的なヤーナム葬ではなく 故郷の名誉あるやりかたを選んだのだ 仲間の遺志が、せめて天に、あるいは狩人の夢に届くように

・仲間の遺志が天に届く様に〜

大聖堂から見た天とは即ち聖歌隊の住まいである聖堂街上層であり、仲間を弔って居たのはその場に居たエミーリアに対してという事が分かります。つまりカインの騎士がエミーリアの事を仲間と言い、天(聖歌隊)と共に弔っていた事になります。この事からも聖歌隊とカインハーストの血脈には強い繋がりがあるという事が分かります。


○妄想

もしかしたら、カインの流血鴉はエミーリアの次に配属された次期教区長だったのかもしれませんね。そう考えるとあの強さにも頷けます。


●実験棟の患者アデライン

■アデラインの血

アデラインは元々「血の聖女」であり優れた血を宿すべく、教会の調整が施されている。それは1つの有意なケースであったのだろう。

アデラインは「元々」血の聖女だった事からカインハーストの血脈である事が断定出来ます。つまり、実験棟(孤児院)に居た患者の中には少なくともカインハーストの「孤児」が居て、その子供達が「後の聖歌隊になった」訳ですから聖歌隊に偽フカやカインの流血鴉などのカインハーストの血脈達が居る事は何もおかしい事ではありません。

アデラインが穢れた血族である事の整合性は他のテキストからも取れます。少し長くなりますが穢れた血族の血は何も「甘い」らしいです。

■アリアンナの血

聖堂街の娼婦アリアンナの「施しの血」 彼女の血は甘く、古い医療教会の人間であれば、あるいは気づくだろうか それは、かつて教会の禁忌とされた血に近しいものだ

・アリアンナの血は甘く禁忌の血(禁断の血)に近しいもの


■アリアンナのへその緒

すべての上位者は赤子を失い、そして求めている 姿なき上位者オドンもまた、その例外ではなく 穢れた血が、神秘的な交わりをもたらしたのだろう

・アリアンナの穢れた血が神秘的な交わりをもたらした


■貴族のドレス

今は廃れたカインハーストの古い血脈 その末端に連なった貴族たちの衣装である

・アリアンナはカインハーストの血脈でありその血は穢れた血と言われている事が分かる


■実験棟患者アデラインの脳液

内なるものを自覚せず、失ってそれに気付く 滑稽だが、それは啓蒙の本質でもある 自らの血を舐め、その甘さに驚くように

・自らの血を舐めその甘さに驚いた


☆この事からアデラインの血もまた「甘く」カインハーストの血脈が持つとされる穢れた血が流れていたと推考出来ます。

さらに、この文には"1つの有意なケース"とある事から穢れた血は有意なケースであった事が分かります。これはおそらく上記で触れたオドン教会にいる「アデーラ」と「アリアンナ」の違いについて言及しているのでしょう。

・後天的な聖女の血は妊娠せず、先天的な聖女の血は妊娠する

またその穢れた血を更なる「調整」によって「優れた血」へと昇華させようとしている事が分かります。これは「偽フカ」が行なっていた治験だと類推する事が出来ます。

つまり、これらを一連付けて統合するとアデラインが優れた血を宿すべく行なっていた「調整」は、偽フカが行なっていた「治験」の風諭である事が分かります。その調整とはアデラインイベントである脳液の拝領です。アデラインがそれによって得た物は「苗床」であり、偽フカがそれによって得た物は「へその緒」です。

この2人の違いは、拝領した聖体、赤い月、さらにその後古い血を拝領していたかの違いです。

※難しくなってきましたが、要するにアデラインは瞳を完成させずに、古い血も拝領しなかった為、未完成の上位者、即ちロマの様な眷属の上位者になりました。

偽フカは瞳(卵子)を完成させ古い血(精子)を拝領したので血の赤子を抱く事が出来ました。(血の赤子=メルゴーの様な存在)


○補足

・偽フカから入手出来るカレル文字「オドンの蠢き」によればその自覚なき信徒は「滲み」を求める

・脳液=瞳の蠢き

・滲み=オドンの蠢き

・アデラインはロマの血から変態した使者の脳液を、偽フカはエーブリエタースの血から変態した使者から滲み(瞳)を見出した

・オドンは触媒であり、触媒である事から物事を促進させる能力があり。滲み(瞳へなろうとする蠢き)が急速に瞳へと昇華された事になる。

・偽フカはそのセリフから古い血も所持している事が分かる。これは医療教会の血の医療の源である。古い血は女王の血であり、穢れた血であり、それは血の遺志でもあり、歓びでもある。

・神秘的な交わりとは、不完全な瞳、即ち瞳の蠢き(不完全な卵子)と穢れた血の交わりである。それ由来の子は「血の赤子」ではなく「星の子」に分類される。ここには明確な区別がある。何故なら上位者の目的が星の赤子であるとすると、イズの大聖杯などを見るにオドン含む上位者はとっくに目的を果たしていて、劇中の「上位者は赤子を失っている」という根幹の部分である設定が崩壊してしまう為である。つまり「星の子」とは未完成の瞳から生まれた赤子(落とし子)であり真の赤子とは成り得ないのだろう。上位者が求める真の赤子とは「星の子」ではなく「血の赤子」の事である。


■古工房のへその緒

全ての上位者は赤子を失い、そして求めている 故にこれは青ざめた月との邂逅をもたらし それが狩人と、狩人の夢のはじまりとなったのだ


●偽フカの実験

偽フカはエーブリエタースの血によって患者を星界の使者に変態させ、滲み(瞳)を見出してから古い血(歓び)を拝領したのでしょう。これで血の赤子を妊娠します。


○補完

この偽フカの赤子はヤーナムが妊娠したメルゴーと同位の存在になりますね。また血族の悲願でもある血の赤子にもあたりますし、月の魔物が求めていた「本物の赤子」です。

・偽フカの「私だけは獣じゃないのよ」というセリフは古い血(獣の病の原因=聖体※3)を拝領した事になります。

・歓びとは血の穢れで精子(性の喜び)の事

・滲みとは脳液で瞳で啓蒙で卵子の事

・この滲み(卵子)と歓び(精子)を拝領する事によって血の赤子を妊娠する


○本物の赤子とは

「星の子」ではなく「血の赤子」の事。偽フカは主人公や月の魔物がしている事と全く変わりません。上位者にとっての歓び(喜び)は精子の隠語で瞳は卵子の隠語でもあります。思い出して頂きたいのはこの世界は認識する者によってその世界そのものの在り方が変わってしまうという事です。つまり瞳の持つ性質とはそれを認識する存在によって変わってしまうという事です。ゴースがロマに与えた瞳(月前の湖=悪夢)やウィレームの求めた瞳(思考)、魔女が集めた瞳(眼球)、聖歌隊が交信した瞳(宇宙)、ミコラーシュが祈った瞳(悪夢)、月の魔物や主人公にとっての瞳(卵子)、全て同じ言葉ですが意味や性質は認識する者によって変わってくるのです。

・青ざめた血はゴースの血(精子)である


○余談

妄想(拡大した解釈)

ゴースは養殖人貝や姿形を見るに、貝の一種 がモチーフとなっていると解釈できます。その貝の仲間には頭にペニトルス(雄性生殖器)があります。ゴースの死体の頭にはペニトルスはなく代わりに「人面」があるので人間の顔は上位者にとってのペニトルスという事になります。また、人間はゴースの望まれない子孫でもあるので、遺伝して顔が生殖器の役割を持っていたとしても全く不思議ではありません。さらにこれを補足する様に上位者が産まれる時は人間の頭から生えてきたりします。倒錯的な変態とはそのままの意味で上位者にとってのぼっ○きみたいな感じなのかもしれませんね。倒錯という意味には性的倒錯という意味もありますからあながち的外れではない様に思います。

つまり、これらを踏まえた上でアンナリーゼを観察すると、孤牢鉄面はコンドームと言う事になります(笑)

ですから女王アンナリーゼはいくら血の穢れ(精子卵子)を啜ったところで妊娠しないのです(笑)

また、同上の理由により血族が女王の血を啜っても妊娠はしません。まあ、他愛もない狩人の与太話ということで


女王アンナリーゼの孤牢鉄面はコンドーム説


『メンシス学派の考察』

https://you0001.hatenablog.com/entry/2018/06/12/%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%82%B9%E5%AD%A6%E6%B4%BE%E3%81%A8%E3%83%9F%E3%82%B3%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%81%AE%E8%80%83%E5%AF%9F



▲終

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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Bloodborneの考察に真実も答えもあろうはずはなく、故に得体は知れぬものだ。